今日のレクリエーションは「秋の童謡『まっかな秋』の合唱」でした。歌詞の紙は配りますが、大きな字で印刷しても、手に取られない方が何人もおられます。
職員が前に立って、最初の一小節だけ歌います。まっかだな、まっかだな。そこまでで、後ろの席から声が重なってきます。紙を見ないまま、二番も三番も出てきます。二番の歌詞のほうが先に出る方もおられます。ふだん長い話をされない方が、歌だけは最後まで続きます。お昼は里芋と鶏の煮物、おやつは栗ようかんでした。
ここで職員がおどろくのは、歌える曲と喋る量が、まったく比例しないことです。名前を呼んでも返事が小さい方が、歌になると誰よりも大きな声を出される。言葉が出にくいことと、歌が出ないことは、別のことなのだと毎回思い知らされます。定員十八名のフロアですから、三人も声を出せば、もう合唱になります。
——同じ口から出るのに、この差はどこから来るのでしょうか。
ご家族は「話さなくなった」ところだけを見ておられます
ご相談でよくうかがうのが、「最近、口数が減った」というお話です。返事が短くなった、同じことを聞き返す、電話でも黙ってしまう。心配になるのは当然のことです。
けれど、会話は相手と場面によって、ずいぶん変わります。話題を出されて、それに答える形の会話は、探しながら喋ることになるので疲れます。一方で、体が覚えている歌や、昔から知っている手順は、探さずに出てきます。減っているのは言葉そのものではなく、言葉を探す余力のほうです。
そしてご家族の前では、うまく言えないところを見られたくない、という気持ちも働きます。だから短くなる。ご家族が心配して言葉を増やすほど、ご本人は短く返すようになります。
虹Lifeが毎月、歌と回想を組み込んでいる理由
虹Lifeには、ケアプランセンター(居宅介護支援)、訪問看護ステーション、お泊まりのできるデイサービスの三つがあります。三つとも同じ法人です。
虹Lifeの集団レクリエーションの予定表には、音楽の日を毎月いくつも入れています。今月は童謡の合唱、唱歌のイントロクイズ、昭和歌謡のリクエスト喫茶、秋祭りの祭囃子。年間の行事計画にも、回想法を毎月組み込んでいます。
ねらいは上手に歌うことではありません。探さなくても出てくる言葉から先に使って、口を動かしておくことです。歌が出たあとは、そのまま喋りやすくなります。「この歌は、どこで覚えた」という話が続けば、それがそのまま回想の時間になります。
予定表には毎日、「全員参加の工夫」という欄があります。歌の日なら「歌わず聴くだけでも◎」。見るだけ・聴くだけでも参加であることを、あらかじめ全部の日に書いてあります。
そして三つが同じ法人であることが、ここで効きます。フロアで出てきた昔の話は、担当のケアマネジャーまで届きます。どこの出身か、何をしていた人なのかが分かると、訪問看護の声のかけ方まで変わります。建物は昭和レトロの内装で、壁には昭和の看板が並んでいます。昭和の話が通じる場所であることが、ここでは一番のねらいです。
変わるのは、家でのしゃべり出しです
歌の日が続くと、ご家族の日常はこう変わります。
帰ってきて、曲名を自分から言う。テレビで昔の歌が流れたときに、一緒に口ずさむ。電話の最初の一言が「変わりない」ではなくなる。話し相手をしようと構えなくても、会話が始まるようになります。
「最近、話さなくなった」という段階でどうぞ
虹Lifeは個別機能訓練加算Ⅰロの届出を行っています(機能訓練指導員 専従二名)。入浴介助加算(Ⅰ)、口腔機能向上加算も届出済みで、口腔については要介護・要支援のいずれにも対応しています。要支援の方、基本チェックリストで総合事業の対象と判断された方の受け入れも行っています。
ご本人がまだ乗り気でなければ、ご家族だけの見学からで構いません。行事の日ではない、ふつうの午後の様子をご覧ください。

見学だけ、お電話だけで結構です
「口数が減ってきた気がする」というご相談は、よくうかがいます。ご家族だけの見学、体験利用も承っています。
お電話 0984-27-3216(地域密着型お泊まりデイサービス虹Life)
公式LINE https://lin.ee/Y0Ds6nL(24時間いつでも。ご質問だけでもどうぞ)
すでに担当のケアマネジャーさんがおられる場合は、その方にご相談いただいても構いません。こちらから連携してお話を進めます。
