先週、事業所の裏で火を焚きました。古い羽釜を据えて、薪をくべて、竹の皮に包んだものを何時間も炊きます。ザルに山盛りになった包みと、白く立ちのぼる湯気と、灰汁の独特のにおい。あくまきです。
炊きあがったものをフロアへ運んで、手袋をした職員が包みをほどいていきます。竹の皮を結んだひもをほどいて、そっと開くと、中から飴色のかたまりが出てくる。そこへきな粉をまぶして、一人分ずつ小皿に取り分けました。今日の昼は鯖の煮付けと里芋ご飯、おやつは栗ようかんでした。
ここで職員が毎回おどろくのは、包みをほどく音がしはじめた瞬間の反応です。それまで静かにしておられた方が、ほとんど同じことをおっしゃいます。「昔は家で作ったが」「竹の皮は自分で採ってきた」「うちは灰汁が濃かった」。作り方の話が、あちこちで同時に始まります。
——食べる前から、話のほうが先に出てくる。この差は、どこから来るのでしょうか。
「デイに行きたくない」の中身は、たいてい年寄り扱いへの抵抗です
ご家族から「本人が嫌がって」とうかがうとき、理由を分けていくと、だいたい三つに落ち着きます。知らない人の中に入るのが気づまり。何をするか分からないのが不安。そして、あんな年寄りの集まりに行く歳ではない、という気持ちです。
三つめは説得では動きません。むしろ熱心に勧めるほど、「自分はそこまで落ちたと思われている」と受け取られます。お世話をされる側に分類されること自体への抵抗だからです。
ここを動かせるのは、説明ではなく「自分のほうが詳しい」と思える話題です。あくまきの作り方なら、職員より昔の暮らしを知っている方のほうが、確実に詳しい。
大衆食堂を自前で持っているのは、このためです
虹Lifeの食堂は「大衆食堂虹Life」と呼んでいます。和食・洋食・中華の三種類から選んでいただき、きざみややわらかさ、塩分の調整といった個別の対応もしています。作り置きにせず、アツアツを、いちばん美味い瞬間にお出しすることにこだわっています。
ただ、こだわっているのは味だけではありません。何を出すかで、その日にどんな話が出るかが変わると考えています。あくまきのように手のかかるものを、わざわざ外で薪を焚いて炊くのは、味のためであると同時に、話のきっかけを作るためです。今日のレクリエーションは「衣替え・秋の装い回想トーク」でした。
建物を昭和レトロの内装にしているのも同じ考え方です。壁には昭和の看板が並んでいます。「介護の施設に来た」ではなく「昭和の話が通じる場所に来た」と思っていただけるかどうかが、最初の一歩の重さを決めます。
そして虹Lifeには、同じ法人の訪問看護ステーションとケアプランセンターがあります。食事の様子で気づいたこと、たとえば噛みにくそうにしておられることなどは、その日のうちに看護師やケアマネジャーまで届きます。虹Lifeはお泊まりができるデイサービスでもあるので、泊まられる日も食堂と職員は同じです。
変わるのは、家に帰ってからの会話です
通うようになると、ご家族の日常はこう変わります。
帰ってきて「今日はあくまきやった」と、ご本人のほうから話し出す。昔どうやって作っていたかを、家族が初めて聞く。次の日の朝、自分から着替えている。その日に何を食べたかが分かるだけで、遠くにいるごきょうだいへの報告も一行増えます。
「食べるだけ」の見学でも構いません
虹Lifeは個別機能訓練加算Ⅰロの届出を行っています(機能訓練指導員 専従二名)。入浴介助加算(Ⅰ)、口腔機能向上加算も届出済みで、口腔については要介護・要支援のいずれにも対応しています。要支援の方、基本チェックリストで総合事業の対象と判断された方の受け入れも行っています。
体操も入浴もいらない、昼食だけ、という形から始めていただいても構いません。まずはご家族だけの見学からどうぞ。

見学だけ、お電話だけで結構です
「本人が行くと言うか分からない」という段階のご相談が、いちばん多いです。ご家族だけの見学、体験利用も承っています。
お電話 0984-27-3216(地域密着型お泊まりデイサービス虹Life)
公式LINE https://lin.ee/Y0Ds6nL(24時間いつでも。ご質問だけでもどうぞ)
すでに担当のケアマネジャーさんがおられる場合は、その方にご相談いただいても構いません。こちらから連携してお話を進めます。
