九月の終わりの訪問です。血圧を測ってひと通り見せていただいたあと、看護師が壁のカレンダーの前に立ちます。見ているのは今日の日付ではなく、来月の欄のほうです。
確かめているのは三つあります。ひとつめは受診の予定。次はいつで、どこの科で、誰が連れて行くのか。ふたつめは薬の残り。一包化された袋を数えて、手元の分が次の受診までもつかどうか。三つめが、この時期に増えてくる予防接種の案内です。小林市は車でしか動けない土地なので、どの予定も「誰が連れて行くか」とセットになります。
ここで引っかかるのは、たいていこの三つが別々の紙に書いてあることです。受診の紙は座卓の上、薬は台所、案内の封筒は郵便受けから取ってきたまま玄関に置いてある。どれもご家族が受け取っておられますが、三つを並べて見た人が、まだ誰もいません。
——十月は、九月より予定が増える月です。この三つを、誰が覚えておくのでしょうか。
ご家族は、自分の仕事をしながら覚えておられます
ご家族に予定を尋ねると、たいてい手帳やスマートフォンを開かずに答えられます。覚えておられるのです。仕事をして、自分の家のことをして、そのうえで親の受診と薬の残りを頭に入れておられる。
けれど、覚えていられるのと、余裕があるのは別です。予定そのものより、予定を落とさないように気を張り続けていることのほうが、じわじわ効いてきます。そして忘れたときの影響が大きいので、いっそう気が抜けません。薬が切れれば受診が要りますし、受診が遅れれば体調に響きます。
この時期はそこに季節の予定が乗ります。朝晩の冷え込み、衣替え、予防接種の案内。どれも急ぎではないので後回しになり、気づくと十一月になっています。
予定を、ご家族の頭の外に置きます
虹Lifeには訪問看護ステーションのほかに、ケアプランセンターと、お泊まりのできるデイサービスがあります。三つとも同じ法人です。
訪問看護は、薬の残数と次の受診日を毎回の訪問で確かめます。足りなくなりそうなら、主治医への連絡や受診の前倒しを早めにご相談できます。気づくのが「切れた日」ではなく「二週間前」になる、という違いです。
受診の段取りや、その日に誰が付き添うかといった調整は、担当のケアマネジャーが持ちます。日中の様子はデイサービスで見ています。三つが同じ法人なので、予定表が一本にまとまります。ご家族が三か所に同じ説明をする必要がありません。
予防接種については、受けるかどうか、いつ受けるかは主治医のご判断です。私たちが申し上げられるのは、案内が届いていること、まだ手つかずであることをお伝えするところまでです。年間の行事計画にも、十月に予防の周知を入れています。かかりつけの先生にご相談いただく、その一歩の手前をこちらで拾います。
私たちが目指しているのは、退院した当日から最期のときまで、医療の必要が高い方をお断りせずに在宅で支えることです。予定を落とさないというのは、地味ですが、その土台の部分です。
変わるのは、気を張っている時間です
予定を預けると、日々はこう変わります。
薬があと何日分か、寝る前に思い出さなくてよくなる。受診の日を自分の仕事の予定に合わせて組める。郵便受けから持ってきた封筒を、開けないまま置いておいても大丈夫になる。覚えておくための一本の糸が、一本減ります。
「薬のことだけ」でもご相談ください
虹Lifeの訪問看護ステーションは、看護師とリハビリの専門職が関わる体制をとり、二十四時間の連絡体制を整えています。退院直後の方、医療的な処置が続いている方のご相談も承っています。
うかがったうえで、必要がなければ必要がないとお伝えします。まずはご家族だけのご相談で構いません。

十月の予定が立っていない、という段階でどうぞ
「受診に付き添う人がいない」「薬の管理が不安」というご相談が多い時期です。ご家族だけのご相談、ご質問だけでも承ります。
お電話 090-1368-2456(株式会社フリーケアスタイル 虹Life)
公式LINE https://lin.ee/Y0Ds6nL(24時間いつでも。ご質問だけでもどうぞ)
すでに担当のケアマネジャーさんがおられる場合は、その方にご相談いただいても構いません。こちらから連携してお話を進めます。
