残暑こそ要注意。高齢のご家族の「かくれ脱水」に気づくヒント

夏の和室で水を飲む高齢の女性。テーブルには新聞と薬ケース

8月の午後、訪問先の玄関を開けた瞬間、むっとした熱気——ケアマネジャーをしていると、何度も出会う場面です。エアコンは止まったまま。「電気代がもったいないからね」と、うちわ片手に笑うご本人。理由を尋ねると、返ってくる言葉も決まっています。

「水を飲むと、トイレが近くなるから」

こんにちは、虹Life(宮崎県小林市)です。今日は、パンフレットには載っていない「現場で覚えた脱水対策」の話をします。

目次

高齢の方は「のどが渇いた」と言いません

これは現場に出て最初に覚えることのひとつです。脱水が始まっている方の訴えは、たいてい「なんか頭がぼーっとする」「今日は力が入らんね」。のどの渇きを感じる力そのものが弱っているので、本人の自覚を待っていたら手遅れなのです。夏場の「なんか変」は、まず水分を疑う——私たちの合言葉です。

現場あるある:飲まない理由は、意外なところにある

ペットボトルの蓋が固くて開けられない(握力が落ちると、あの蓋は本当に開きません。緩めておく、コップに移しておくだけで飲む量が変わります)
・エアコンの設定温度は28度なのに、よく見るとボタンが「送風」になっている
・リモコンが仏壇の引き出しに大事にしまってあって、出すのが面倒
・湯のみが小さく、1回に飲める量がそもそも少ない

「飲みなさい」と言う前に、この「飲めない理由」を潰す方が、ずっと効きます。

「トイレが近くなる」への現場の答え

頭ごなしに「我慢して飲んで」では動いてもらえません。私たちがしているのは——

・水分は日中に寄せる(夕方以降は控えめでOKにすると、夜間トイレの不安が減って日中は飲んでくれます)
・1回にたくさんではなく、「お茶の時間」を1日に何度もつくる(1回に飲める量は少ないので、回数で稼ぐ)
・「私も飲むから一緒に」と誘う(説得より同席です)

見守る目は、多いほどいい

こうした小さなサインは、毎日一緒にいるご家族ほど、かえって気づきにくいものです。虹Lifeでは訪問看護やデイサービスの場で、看護職員が「昨日との違い」に目を配っています。「うちの親、大丈夫かな」と思い当たることがあれば、お気軽にご相談ください。

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